コース: クリティカルシンキング

過去の取り組みを確認する

コース: クリティカルシンキング

過去の取り組みを確認する

クリティカルシンキングで 問題を定義する際は、 過去の類似案件を参考にできます。 過去の経験を活用しましょう。 同様の問題への取り組みが過去になかったか、 その時の学びは何か、今回との違いは何か、 といったことを確認してください。 前回対処した課題や問題のうち、 今回も考慮に入れたほうが いいことはありますか。 思考を狭めている思い込みは何でしょうか。 前回は誰が問題解決に 関わっていたでしょうか。 経験から学ぶことで、 無駄な努力を防ぐことができます。 前回発生した思いがけない問題を特定して 回避できるだけでなく、 経験者から助言を受けることもできます。 私が以前取り組んだ問題を 例に説明しましょう。 前述の代行業者による集金の問題に 取り組んだ時のことです。 社内では、それ以前に手数料の問題を 扱った経験がありました。 ただし、前回は測定データが ありませんでした。 しかも今回は代行業者が変わり、 技術プラットフォームも 大きく異なっていました。 業者、データ、プラットフォームの すべてが新しいのです。 また前回とは担当の事業部門が異なり、 今回と違って集金のずっと後の プロセスでの問題でした。 この違いは回収率と代行業者に 支払う手数料率に影響します。 必要なデータすべてを測定できるわけではない 、という前提もありました。 新しいデータはあったものの、 欲しいデータのすべてではありません。 前回の担当は回収チームでしたが、その時の 担当者はほとんどが今も在籍していて、 今回の問題について 助言してもらうことができました。 過去の取り組みを確認することで 問題点を理解でき、 組織に蓄積された知識を 活用することができたのです。 クリティカルシンキングを行って問題を 定義する時は、 過去の取り組みについて これらの質問をすることで、 次回の問題解決に役立てることができます。

目次