コース: クリティカルシンキング

So-What分析を行う

コース: クリティカルシンキング

So-What分析を行う

クリティカルシンキングの過程では、 原因だけでなく結果にも注目します。 ある行動の結果を 検討するための手法として、 So-What(ソーワット)分析があります。 「それでどうなるか」と 繰り返し問いかけることで、 実施したことが引き起こすあらゆる可能性と、 将来への影響を詳細に検討できます。 例を使って説明しましょう。 インセンティブとボーナスの制度を 変更するとします。 見直しの提案があります。 それでどうなるか。 変更が求められます。 それでどうなるか。 変更は必要でも、その方法がわかりません。 わかっていれば既に変更しているはずです。 それでどうなるか。 方法がわからない という答えが示すのは、 わかる人を見つける 必要があるということです。 それでどうなるか。 そのことは何を示しているか。 給与体系に詳しい管理職の 人材を探す必要が生じます。 ではそれを始めた場合どうなるか。 この人材募集に専念できるように、 ほかの役職の求人については 優先順位を下げる必要があります。 さらに問いかけます。 では、ほかの求人の優先順位を 下げた場合どうなるか。 サプライチェーン担当の 人材探しを縮小し、 給与担当の管理職の求人に 専念する必要が出てきます。 その場合どうなるか。 おそらく今年のサプライチェーンの 目標の変更が必要になります。 事業計画やインセンティブ制度を 変更した結果、 サプライチェーンの目標の変更が 必要になるということです。 起こるであろうことを十分に検討しないまま インセンティブ制度だけを変更していたら、 組織にとって重大な問題が 発生していた可能性があります。 解決策を検討する時は、「それでどうなるか」 を7回は問いかけましょう。 その行動からどのような結果が 引き起こされるのか。 自分たちのビジネスや、 市場への影響はどうか。 社内の人々には何が起こるか。 どのような反応が予想されるか。 その反応があった場合にどうなるか。 次に何が起こるでしょうか。 これから実行する行動の結果を考え、 見通しをたてておくことで、 新たなチャンスを見出すと同時に、 想定外の問題の発生を回避できます。 現在取り組んでいる問題について 考えてみてください。 結果を認識していますか。 あなたが提案している変更による 影響の全貌を把握していますか。 解決策を考えたあとに立ち止まり、 その影響について批判的な 視点から検討しましたか。 検討の時間を十分に確保し、 あなたの解決策が将来の問題を 引き起こす原因となる事態を避けましょう。

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