コース: データ分析のためのデータ視覚化

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適切なデータを使う

適切なデータを使う

それでは、データ視覚化の 10 個の簡単なレッスンを始めましょう。 これは、データアナリスト向けの コースですので、 適切なデータの使用に関する レッスンは不要と 思われるかもしれませんが、 私の経験上、 データを身近に扱っている人ほど、 適切なデータを使用できていません。 その理由はおもに2つあります。 「金槌しか持っていなければ すべては釘に見える」 という言葉がありますが、 データの専門家は、データを道具箱の 道具のように考えがちです。 つまり、本来は何を伝えるべきかを 考えなければいけませんが、 どのチャートを見せるか 考えてしまうのです。 ワークショップをおこなうと、 頻繁にこの問題を目にします。 私が課題を出すと、チームは すぐにチャートを作り始めますが、 作業に忙しく、 考えることを忘れてしまうのです。 視覚化に取り組むのはいいのですが、 私は常に考えることを忘れないようにと 伝えています。 伝えたいストーリーを考えることで、 適切なデータと視覚化のアプローチが 見えてきます。 2つ目は、データの専門家は データに慣れきってデータが 霞んでしまうという、 いわば雪盲のような状態です。 数多くのデータのなかでも、 興味深いデータに心惹かれ、 それにのめりこんでしまいます。 データを使って何かを伝えるという 本来の目的が、面白いデータをどう使うか、 に変わってしまうのです。 それではストーリーは伝わりません。 自分のデータにこだわりすぎて、 それをどう視覚化するかに 集中してしまうのです。 簡単に視野が狭くなってしまいます。 経験豊富なデータアナリストなら、 ほとんどの場合は問題ないでしょう。 でも、私は考え方を少し 変えさせてもらうことがよくあります。 たとえば、あるクライアントは、 研究開発費と会社の衰退との 関係を調べており、 従業員数と研究開発費のデータを 持っていました。 それらを2つの軸のあるこのような チャートにまとめようとしました。 左の軸が研究開発費で青い線、 右側の軸が従業員数で緑の線です。 2つの軸を持つチャートは 混乱を招きやすいため、 私は極力避けるようにしていますが、 それに加え、この相関を示すには より良い方法があると考えました。 つまり、2つの数値の比率、 従業員1人当たりの研究開発費を 1本の線でまとめるのです。…

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