コース: チェンジマネジメントで働き方のデジタルトランスフォーメーションを推進する

チェンジマネジメントの効果と事例を理解する

エンプロイーサクセスマネージャーが チェンジマネージメントを基に、働き方の デジタルトランスフォーメーションを 進めていった場合 どのような効果が出るのだろうかと ひとつの疑問が出てくるかと思います。 チェンジカーブという考え方と 事例を参考に その効果について確認していきましょう。 チェンジカーブとは 新しい変化に対して起こるユーザーや 組織の反応を想定したモデルです。 これを知ることで 変化に対するユーザーの心理を 掴むことができ チェンジマネージメントの 必要性が理解できます。 縦軸は変化のインパクト、 横軸は時間の経過を示しています。 縦軸の真ん中に変化のインパクトが 0であることを示す点線を引きます。 それでは初めにチェンジマネージメントを 行わずに 新しいことを組織に導入した場合の 変化の影響を見てみましょう。 情報が正しく伝わっていないために 導入前の期待が高く 導入が始まると実態への認識が始まり その労力から ネガティブな反応が始まります。 そして期待値からのずれから 失望に変わり、 変革の適用は始まりますが 望ましい変化にはたどり着けません。 次にチェンジマネージメントを 行った場合を見てみましょう。 情報が正しく伝わり 期待値が正しく設定され 導入後に起こるネガティブな 反応が小さくなり 早い段階で望ましい姿に向けて 変革が需要されていきます。 このチェンジカーブが示すところは チェンジマネージメントをすることで 変革のネガティブなインパクトを減らし 変革の適用を早めることができる 可能性がが高まるということです。 では新しい働き方を取り入れようとした A 社と B 社の事例を基に チェンジカーブの具体的な話を 確認しましょう。 この A 社と B 社は チャットツールである Microsoft Teams を 会社に導入した2社です。 設立と従業員数が同じです。 しかし働き方改革への意識や チェンジマネージメントの 取り組みの有無に違いがあります。 この2社において Microsoft Teams の初期の利用率は 2017 年 10 月において 10%以下と同水準でした。 しかし 2018 年 10 月での利用状況を見ると A 社は 50%以上となりましたが B 社は 10%以下と横ばいです。 2社のチェンジマネージメントの 取り組みがどうであったか フレームワークをベースに 確認してみましょう。 A 社はチェンジマネージメントの フレームワークのすべての要素を 取り組んでいました。 一方で B 社は チェンジマネージメントの フレームワークの一部を 部分的に取り組んでいました。 これは従来のマニュアルベースと ツールの機能を中心とした コミュニケーションによるものです。 その結果、 デジタルトランスフォーメーションの ゴールのひとつとなる ツールの利用状況は A 社の取り組みよりも かなり低調な結果となりました。 A 社のようにチェンジマネージメントの すべての要素に取り組んだ場合は チェンジカーブで示されている通り 早い段階で デジタルトランスフォーメーションの ゴールに到達することができるのです。 チェンジマネージメントの 要素をすべて取り組むことで 望ましい結果をもたらす事例を 見てきました。 みなさんもフレームワークの すべての要素にもれなく 取り組んでください。

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