コース: データ分析 入門1:基本

データとワークフローを理解する

コース: データ分析 入門1:基本

データとワークフローを理解する

会社や団体、各組織ごとに 仕事や流れが、それに沿ったデータの流れも 違います。 業務の流れを図を使い ワークフロー図にすることで 業務の見え方がわかります。 業務をワークフロー図にする工程は 大切です。 日頃おこなっている業務に 手順書はありますか。 ワークフロー図はありますか。 想像以上に手順書や ワークフロー図が整っていないことが 多いことに気づきます。 ワークフロー図を作成することで 業務プロセスのどの部分で データが取得されるのかといったことを 把握することができるようになります。 まず、ワークフロー図とは何か、 例を使い紹介します。 販売業務を例に 様々なプロセスが連携することで 成り立っていることを 見ていきます。 商品の注文が入り、 製品が製造され、納品され、 会計が行われます。 とてもシンプルな流れに聞こえませんか。 この4つの段階について データの流れを考えてみましょう。 ワークフロー図の書き方には、 いくつかの種類がありますが、 ここでは、業務を部門ごとに分けて 表現した図の書き方を紹介します。 顧客から注文が入った時点が 作業プロセスの開始点になります。 その後、顧客が新規かそうでないかを判断し 新規顧客であれば、顧客関係 管理ソフトウェアに追加されます。 表示されている顧客データは ずっと前に取得されています。 見込み客のデータは どのように取り込むのでしょうか。 ウェブサイトやフォームの中など どこで取得したものでしょうか。 オンラインショップでしょうか。 電話営業でしょうか。 まず、顧客関係管理ソフトウェア、 CRM のデータにその顧客情報が あるか否かを確認します。 基本となる顧客情報の確認を 行なっています。 それが済むと、次の注文作業へ 移ります。 顧客から営業に注文が入り 注文情報が作成されます。 あたかも注文データから スタートしているかのように見えますが、 その前の注文情報の作成から 始まっています。 営業担当者が顧客に勧める商品データは どこにありますか。 注文情報を作成するシステムと 同じシステム内か または別のシステムなのか、 ある時点で注文データは 生産部門に渡されます。 生産部門は注文に応じられるか 否かの判断と承認を行います。 ここでデータ上の疑問が発生します。 どのようにして注文データを 生産部門に送るのかという手段です。 システムを使う、または スプレッドシートを利用する、 もしくは PDF ファイルを添付した メールでしょうか。 そして、承認の可否といった 結果データは、 どこに保存されるのでしょうか。 販売システムと同じ システムでしょうか。 仮に承認プロセスを経て 販売に戻り、 販売担当者が承認されたことを 営業担当者に伝え 営業から経理担当者に 注文データが送られ 経理システムで請求書が作成されるとすれば 扱うデータはさらに増えることになります。 会計ソフトの多くは 各部門ごとに専門的な機能を備えており データの機密性が高いため、 システム間でのデータ連携が 難しくなっています。 その後、営業担当者に戻り 顧客の手に請求書が届きます。 顧客が支払いを完了した後 経理にそのデータが回ります。 今回の例では顧客が支払いをすませた時点で 請求データは経理から生産に 回されます。 その後、出荷にデータが渡り 顧客に商品が納品されます。 そして営業にデータが戻った時点で 販売業務が完了します。 ここまで、各プロセスの流れを確認し データが存在する可能性のある工程を 把握することができました。 次に顧客が代金を支払った時点から 販売業務が終了するまでの流れと データについて考えてみてください。 そこまで進めることで 販売業務の流れが把握できたことに なります。 さらに使用するシステムを 特定することができれば、 生産から出荷までの間で どのような処理が行われるかが わかるようになります。 もし皆さんが毎月の新規顧客と 既存顧客の注文数を管理し 生産部門への影響を判断する責務を 負っていると仮定すると、 業務の流れの全体を 把握していることになります。 プロセスが文書化されているか否か、 ワークフロー図が 存在するか否かに関わらず どの組織の業務にも プロセスが存在します。 プロセスを明確化したドキュメントが なければ、少なくとも 自分自身で作業の大まかな ワークフローを作成しましょう。 そうすれば、業務プロセスに 発生するデータについて 把握できるようになります。

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