コース: 50歳からのキャリアチェンジに備える

転職期間のための資金を確保する

次の仕事を見つける活動の前にまず、 資金について考えましょう。 この人生の一大事に集中できるように、 できる限り経済的不安をなくしてください。 50 歳を過ぎたあなたは、 あと何年働けるか 気になっていることでしょう。 もしあなたが これから 20 年働けるとしても、 豊かな老後のために、 いまのうちからしっかり 準備しておくことが必要です。 いま収入があっても、 近い将来仕事を辞める予定なら、 これを機会にぜひ、 資金計画を立てておいてください。 キャリアの次の段階に飛び立つ 滑走路を作るのはあなたです。 そのために使える時間と 予算をしっかり確保しましょう。 必要な滑走路の長さは、貯蓄額と必要経費、 扶養家族の人数など さまざまな要因で決まります。 まず、経済状況を確認し、 次に進むためにどうすればいいか、 批判的な視点から考えます。 すべて理想的に進んだ場合は、 いまの仕事から次の仕事に スムーズに移行できるでしょう。 でも突然、いまの仕事を 解雇されるかもしれず、 退職して起業することを 決断するかもしれません。 どちらの場合も、長い間収入なしで 過ごさなくてはなりません。 あなたは、 そんな非常事態に備えていますか。 年長の労働者ほど、 2020 年のコロナ禍と 不景気の影響を受けています。 アメリカの労働統計局の調査では、 2020 年、55 歳以上の人の 失業率が若い世代より 4%近く高くなりました。 2021 年に景気が回復して 全体の雇用率が上がっても、 その差は縮まりませんでした。 この話をしているのは、 50 歳以上の人の雇用は、 以前より厳しい状況にあるので、 きちんと計画するべきだと 理解してほしいからです。 まず、緊急資金を考えましょう。 失業などの緊急事態に備えて、 半年分の生活費を貯めておくことが 理想です。 投資資金や老後の資金などのほかに それだけの貯蓄が必要なのです。 失業者が次の仕事を見つけるまで 平均で5か月かかりますが、 50 歳以上はさらに 1か月ほど長くかかります。 起業する場合は、 軌道に乗るまでさらに長くかかるでしょう。 アメリカ人の約8割は、 緊急用の貯蓄がいくらかありますが、 2020 年の調査では、 半年分貯めている人は 25%のみという結果でした。 急な出費が発生したとき、 個人で加入している年金保険などの 老後資金を使いたくなる人もいますが、 老後のための積立保険は、 途中解約すると 元本割れすることが多いので、 解約の前に ファイナンシャルアドバイザーに 相談するといいでしょう。 また、クレジットカードでの借入も 転職活動期間に影響します。 あるシンクタンクの調査によると 借入額が最も高いのは、 X 世代とベビーブーマー世代です。 最後に、税金の滞納も、 転職活動の際に問題になります。 あなたは、これらの問題で 困っていませんか。 困っていないなら心配いりません。 ただ危険の兆候があるなら、 いますぐに対処してください。

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