コース: すぐに変われる組織になるには

変われるリーダーになる

組織をまとめるための課題は、 子育ての課題と似ています。 言い聞かせるより、 自身の行動が大事だと気付きましょう。 すぐに変われる組織になるためには、 社員に期待するのと同じく、 リーダー自身も変われる必要があります。 私は息子が生まれる前、 大事なことは 10 歳までに 教え込めば済むと思っていました。 でも、息子が 10 歳になると、 考えが変わり、 これからは、大事なことを自分の行動で 示せるような親になりたいと思ったのです。 すぐに変われる組織を目指す トップの多くは、 同様の葛藤に直面します。 社員に行動や考えを 変えてほしいと思いながら、 自分の行動や考えを変えることには 抵抗を感じるのです。 例えば、意思決定を 現場でできるようにするには、 権限を委ねることが必要ですが、 ずっと決定役を担ってきた リーダーにとって、 その習慣を手放すのは困難です。 内容にもよりますが、 すぐに変われる組織にしたいと願うなら、 リーダーが自ら決定したいという 衝動をできるだけ抑えて、 部下に委ねる姿勢の 模範とならなければなりません。 会議や対話の場面を振り返って、 自分に問い続けましょう。 新たな情報に耳を傾けられるか、 新たな現実を受け入れて 態度を改められるか、 決定を現場に委ねているか、 自身の決定を含めた上席者の方針にも 異議をぶつけてほしいと表明しているか、 というようにです。 人々に求めている行動変容が、 あなた自身実践できていないとするなら、 どうして社員にそれができるでしょうか。 あなたも、次の3つをやってみてください。 社内でいつも話し相手になっている人を 1人選んで、 あなたが周囲の異論や反対を 歓迎していると感じるか聞いてみましょう。 また、次の会議では、 できるだけ決定をしないように努め、 必要な成果だけに目を向けて、 やり方はそれぞれに委ねてみましょう。 そして、必要な成果が出なかった場合にも、 挑戦したことを褒め、 失敗から学べることを整理させ、 同じ間違いをしないように 再度挑戦させてみましょう。 これは、すべての組織のトップが 実践すべき行動です。 手本がないなら、 あなたが手本になりましょう。

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