ワークフローシステムはなぜ必要?用途や導入メリットも紹介
生産性

ワークフローとは?システムを導入する目的とメリットを解説

ワークフローシステムを導入する企業が増えていますが、どのような目的で利用されているのでしょう。ワークフローシステムの導入のメリットや対応できる業務などについて解説します。

Slack チーム一同作成2024年5月28日

ペーパーレス化の推進やリモートワークの普及などに伴って、ワークフローシステムを導入する企業が増えています。
ワークフローシステムはどのような目的で、何を実現するために利用されているのでしょうか。その基本的な流れや用途のほか、導入メリット、対応できる業務などについて解説します。

ワークフローとは、定型的な業務の流れのこと

定型的な業務の一連の流れのことをワークフローといいます。複数人が連携して行う業務の多くは、一定のパターンに落とし込むことのできる流れ(フロー)が存在します。
例えば、社内で備品を購入する際には、購入希望者が申請書を作成して提出し、上司、管理部門長の順で承認を受け、総務担当者が発注するという流れです。

ワークフローの重要性

ワークフローは、組織にとって「いつ誰がどのような申請や起案をしたのか」「組織として承認するのかどうか」といった意思決定に関わる重要な工程です。
ワークフローが確立されていない場合、申請や起案が重複して無駄な業務が発生する可能性があります。また、承認プロセスが曖昧になってしまい、適切な経営判断を下せない原因にもなり得るのです。ワークフローを改善することで迅速で適切な意思決定が可能になるとともに、業務に無駄が生じるのを防ぐ効果を期待できます。

ワークフローシステムの流れ

社内稟議や決裁のようなワークフローを、紙やメールを使って運用するのではなく、専用のシステムを使って自動化するのがワークフローシステムです。
例えば、一般的な申請・承認のワークフローシステムの流れは、下記のようになります。

ワークフローシステムの用途

ワークフローシステムの代表的な用途には、下記のようなものがあります。稟議に代表される社内申請・承認の自動化が機能の中心ですが、それ以外の使い方もあります。

物品購入や契約などの各種稟議

物品の購入や取引先との契約に関する社内稟議の自動化は、ワークフローシステムの最も得意とする用途です。差し戻しや再申請、承認者不在時の代理承認、承認スキップなど、状況に応じた柔軟な対応が可能なワークフローシステムもあります。

総務・経理・人事関連などの各種申請

住所変更、社宅・入寮申込、立替経費精算、出張旅費精算、休暇届、欠勤届、出張申請、リモートワーク許可申請など、各種申請にもワークフローシステムは活用できます。大量の申請依頼をスピーディに処理できますし、申請結果のチェックなども容易です。

報告書の提出

業務に関する各種報告書を作成し、ワークフローシステムを使って提出して上司の確認を得る使い方もできます。スマートフォンやタブレットでも操作可能なシステムであれば、出張先や現場からの報告書の提出にも対応可能です。

企画提案書の提出

企画提案書を作成して提出し、複数人で企画の可否を決定するといった用途にもワークフローを利用できます。例えば、営業担当者が作成した顧客への提案書を複数人でレビューし、修正などを繰り返して提案書を完成させるといった利用方法が考えられるでしょう。

ワークフローシステム導入のメリット

ワークフローシステムを導入することで、業務を効率化することが可能です。ワークフローシステムを導入すると、具体的��どのようなメリットが得られるのかご紹介します。

ペーパーレス化・脱承認印

ワークフローシステムを導入すれば紙の申請書を使わずに申請や承認を行えるので、印刷コストを削減できるメリットがあります。
また、申請書を保管するのではなく、デジタルデータとして保存しておけば検索も簡単ですし、申請書紛失の心配もありません。

進捗状況の可視化と意思決定スピードの向上

ワークフローシステムを使えば、承認ルートにおける進捗状況が可視化されるため、スピーディかつ確実な申請・承認が行えるメリットがあります。
紙やメールを使った申請・承認は、承認者がすぐに処理しなければ停滞してしまうケースがありますし、不正な決裁、あるいは文書改ざんといったリスクもあります。承認ルートが可視化されていれば、それらを回避できるのです。

代理承認などもシステム化しておけば、それぞれの責任にもとづいたスピーディな承認ができます。また、システムというクローズドな環境で運用することで、情報漏洩の防止につながるでしょう。

リモートワークとの親和性

ワークフローシステムを導入すれば、オンライン上で申請や承認などが完結するため、社内手続きにおける押印も不要になります。リモートワークとの親和性が高いため、リモートワークを導入しやすくなるでしょう。

生産性の向上

ワークフローシステムに過去のデータを取り込んだり、ほかのシステムと連携したりすることで、テキストを手入力する工程を省略できるのもメリットです。入力時間を削減できることに加え、ヒューマンエラーを排除できますので、生産性の向上につながります。

DX の推進

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に役立つことも、ワークフローシステムを導入するメリットです。DX を実現するには抜本的に改革することが必要ですが、ワークフローシステムの導入で、DX 推進を後押しできる可能性は十分にあります。

ワークフローシステムで効率化できる具体的な業務

続いては、ワークフローシステムを活用することにより、効率化が可能な業務の例を紹介します。単に紙媒体の書類がデータに置き換わるのではなく、さまざまな業務の効率化につながりますので、ぜひ参考にしてください。

稟議

稟議の起案・承認・決裁を、ワークフローシステムで行えます。承認・決裁の進捗状況がワークフローシステム上で可視化されるため、稟議に要していた一連のプロセスに無駄があれば簡素化できるケースもありますし、決裁までの時間を短縮することも可能です。

会議資料の作成と配付

会議資料の作成から配付までの工程を、ワークフローシステムで行えます。資料の取りまとめや修正対応が円滑に進みやすくなりますし、情報の一元管理も可能です。

社内向けアナウンス

ワークフローシステムの掲示板機能を使えば、連絡事項などを社内向けにアナウンスできます。公開範囲や掲示期間の指定も可能ですし、連絡事項の確認漏れを防ぐ効果も期待できるでしょう。
また、アナウンスの内容を公開前に上長のチェックが必要であれば、確認依頼と承認に関してもワークフローシステムで行えます。

目標管理

ワークフローシステムで、目標管理が可能です。社員各自による目標や自己評価の記入、上長による評価の記入、フィードバックの実施状況などを一元管理できますし、自己評価の確認依頼やフィードバック完了通知、未対応者への督促なども自動化できます。

見積書の作成

見積書を作成する際、部門をまたいで複数の関係者へ確認依頼が必要となるケースは少なくありません。見積内容の確認依頼や承認通知をワークフローシステム上で完結させることにより、現在のステータスや進捗状況を一元管理できます。
確認漏れの防止に役立つとともに、見積書を提示するまでの期間が短縮され、機会損失の抑止につながる点も大きなメリットです。

ワークフローシステムを選ぶ際のポイント

ワークフローシステムを導入する際には、どのような観点で選定すればいいのでしょうか。重視したいポイントを紹介しますので、導入時の参考にしてください。

使いやすさをチェックする

ワークフローシステムに限らず、新たなシステムを導入する際には実際に利用する方々の使い勝手を考慮する必要があります。機能が充実しているワークフローシステムが扱いやすいとは限らず、活用されない機能が数多く搭載されていることで操作が複雑になりかねません。実際にトライアル版などを利用し、操作性などを確認しておくことが大切です。

将来性の対応とコストを視野に入れる

ユーザー数が大人数であっても対応可能なワークフローシステムかどうか、必ず確認しておきましょう。多くの従業員数を抱える組織はもちろんのこと、将来的に増員することも見据えてシステムを選定する必要があります。
また、ワークフローシステムによっては、ユーザー数に応じて料金プランが設定されているケースもあるでしょう。そこで、将来的に増員した場合のコストについても、事前に検討すべきです。

ワークフロー変更の有無や改修コストに注意する

将来的に業務プロセスが変更された際、スムーズに対応できるシステムかどうかも確認しましょう。組織再編や社内ルールの変更などに伴い、ワークフローを変更する可能性は十分にあります。一度設定したワークフローを変更しにくい仕様になっていたり、システム改修に多額の費用がかかったりすることがないか、事前に確認してください。

メンテナンスのコストや利便性を考慮する

ワークフローシステムを使い続けるためには、適宜メンテナンスが必要です。自社のエンジニアで対応が可能であれば、外注費をかけずにメンテナンスを行えます。ですが、ベンダーに委託する必要がある場合、社内の人的リソースを使わなくても済むものの、コストがかかります。コストをとるか利便性をとるかも考慮しましょう。

コストと機能バランスを試算する

コストと機能のバランスも考慮する必要があります。導入時の初期費用だけでなく、月額・年額費用についても十分に確認してください。
また、将来的なユーザー数の増加など、中長期的な運用を見据えて、トータルでかかるコストを試算しておくことが大切です。

Slack のワークフロービルダーを活用しよう

申請・承認のフローなどを自動化できるのは、実はワークフローシステムだけではありません。インテリジェント プロダクティビティプラットフォームの Slack にも、ワークフロー機能があります。

Slack の有料プランには「ワークフロービルダー」という機能があり、申請・承認だけではなく、新しいチームメンバーへの情報共有、同僚へのフィードバック依頼などのワークフローを作成可能です。

ビジネスにワークフローを使った工夫を取り入れよう

ワークフローシステムは、社内稟議や申請・承認フローの迅速化・円滑化に役立ちます。紙や電子メールでのワークフロー運用に限界を感じているなら、導入を検討すべきでしょう。
また、Slack のワークフロービルダーのような、新しい形のワークフローツールも登場しています。自社に最適なワークフローシステムで、業務の効率化を進めていきましょう。

よくある質問

ワークフローシステムを導入することで業務効率化が期待できます。紙を使わず承認・申請ができるためペーパーレス化の推進にもなりますし、デジタルデータとして保存しておくことで検索も簡単になります。また、進捗状況がひと目で確認できるため、スピーディかつ確実な申請・承認のフローの構築が可能です。承認ルートが明確で進捗状況も可視化されるため、不正な決済や文書改ざんといった不要なトラブルも防止することができるでしょう。ワークフローシステムはオンラインで完結するため、リモートワークと親和性が高いこともメリットです。
ワークフローシステムは、物品購入や契約などの各種稟議、総務・経理・人事関連などの各種申請といった社内申請・承認の自動化が可能です。また、報告書を作成してワークフローシステムで上司の承認を受けたり、企画提案書に複数人のレビューを受けたりするような業務もできます。紙やメールではなく、専用システムを使うため、出張先や現場からの承認申請や提出などにも対応可能です。

HOME > Slack 日本語ブログTOP >生産性> ワークフローとは?システムを導入する目的とメリットを解説

助かります!

ご意見ありがとうございました!

了解です!

ご意見ありがとうございました!

うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

読み進める

開発者

ビルディングブロックで自動化を構築

ベータテストを終えた次世代プラットフォームが、いよいよ全開発者向けに展開

変革

Slack 新着情報 : 2022 年を振り返って

デジタルファースト時代の革新的なコラボレーションで、仕事をより有意義に

変革

DX の具体的な導入例とは?汎用的な例や企業の実例などを紹介

DX 推進を成功させるために、さまざまな企業の DX 推進を参考にしたい事業者の方もいます。導入の参考にしたい DX の例や、さまざまな業種における具体的な導入事例を紹介します

生産性

生成 AI でできることとは?メリットや具体的な活用方法を解説

生成 AI を仕事でどのように活用すればわからないという方も多いでしょう。生成 AI の基本的な仕組みやメリット・デメリット、具体的な活用方法についてわかりやすく解説します。